パッチのチューニングを変更する

デフォルトでは、パッチのチューニングにはコンサートと同じチューニングメソッドが使用されます(またはセットのチューニングメソッド。独自のチューニングメソッドを使用するセット内にある場合)。異なるチューニングを使用するように、パッチのチューニングを変更することができます。パッチのチューニングを変更すると、それはコンサートレベルまたはセットレベルのチューニングメソッドより優先されます。以下のチューニングメソッドを選択できます:

  • 上位のチューニングを使用:パッチにはセットと同じチューニングが使用されます(独自のチューニングメソッドを使用するセット内にある場合)。またはコンサートと同じチューニングが使用されます。

  • 平均律チューニング:ほとんどの西欧音楽における標準的なチューニングです。どの半音間の音程も等しくなります。

  • 固定チューニング:いくつかの固定チューニングとキーから選択できます。「固定」チューニングモードでは、スケール・チューニング・システム用のキーをさまざまなレベルで調整し、キー記号を提供します。白鍵を中心とした演奏では(C を根音とした純正律で)、C メジャーが基準となり、チューニングもそこに合わせたものになります。たとえば、C メジャーのすぐ後で A メジャーを弾いた場合(つまり、C メジャーに合わせて調律されている)、スケール・チューニング効果が多少の影響をおよぼしますが、調律は完全なものではありません。多声音楽を演奏するのであれば、(「純正律」設定で)このモードを使うのが最も適しています。「固定チューニング」は、バロックおよび中世の楽器と音楽様式に最適です。

  • ユーザチューニング:半音単位でデチューン(平均律チューニングからの「ずれ」を設定)できます。

  • Hermode Tuning:1 つの「Hermode Tuning」設定だけですべてのチューニング要件を満たすことはできないので、Hermode Tuning モードとエフェクト度数をさまざまに変えてみてください。

チューニングモードに「固定チューニング」、「Hermode Tuning」、または「ユーザチューニング」を選択すると、「チューニング」タブに追加のコントロールが表示されます。これらのコントロールを編集して、選択したチューニングを調整できます。

パッチのチューニングメソッドを変更する

  1. 「パッチインスペクタ」で「チューニング」タブを選択します。

  2. 「メソッド」ポップアップメニューから、パッチで使用したいチューニングを選択します。

固定チューニングのパラメータを編集する

  • 「固定チューニング」を選択すると、以下のパラメータを編集できます:

    • 「タイプ」ポップアップメニュー:歴史的に重要とされる主なチューニングを始め、いくつかのチューニングから選択できます。

    • 「基音」ポップアップメニュー:選択したスケール用のグローバルキー(C 〜 B)を選択します。これにより、選択した音階で任意の音符を根音として参照できるようになります。

    • 「ユーザへコピー」ボタン:選択したスケールをコピーして、ユーザチューニングの基礎として使用します。

Hermode Tuning のパラメータを編集する

  • 「Hermode Tuning」を選択したら、「タイプ」ポップアップメニューからモードを選択します:

    • クラシック(3、5 度 - すべて):5 度と 3 度を、広い範囲で純正に保とうとするモードです。干渉がある場合は、純正律の精度が一時的に下がります。このモードは、あらゆる種類の音楽で利用できます。「深度」パラメータの値は、5 度と 3 度の純正の度合いを示します。100 %に設定すると、最大限の純正度が得られます。10 %にすると、純正度が最も低くなります。0 %にすると、チューニングが平均律になります。

    • ポップス/ジャズ(3、5、7 度 - すべて):このモードでは、5 度、3 度、それに 7 度が調整されます。ポップスやジャズなどに適していて、特に和音の響きを持続させる曲では有効です。しかし、7 度のずれが大きいので、多声音楽には比較的向いていません。このモードを使う際は、「深度」を 90 %か 100 %にしてください。その他の値では、7 度の音が音響的に効果のないものになります。

    • バロック(3、5 度 - 適応):このモードでは、純正 5 度と 3 度を(特性を変えながら)調整します。調性のある音楽では、主和音は純正に響きますが、そこから離れた和音では純正度が低くなります。和声の中心が明瞭でなくなった場合、すべてのコードが同じ純正度で調整されます。その他のモード同様、「深度」の値を 100 %にすると最も高いレベルで純正度が維持され、10 %では純正度が最も低くなります。

  • 「深度」スライダ:ドラッグして、エフェクト度数を 0 %〜 100 %の間で設定します。

ユーザチューニングのパラメータを編集する

  • 「ユーザチューニング」を選択すると、以下のパラメータを編集できます:

    • 半音ボックス:それぞれを半音単位でデチューンします。各半音ボックスを縦方向にドラッグし、目的の値になったところで放してください。各半音のボックスをダブルクリックし、そこに値を入力する方法でも調整できます。入力後に Return キーを押すか別のボックスをクリックすれば、テキスト入力モードが解除されます。

    • 「リセット」ボタン:そこまでに加えたすべての変更が、デフォルト値に戻されます。

    • 「上」スライダ:高音部の(平均律からの)偏差を定義します。値を大きくするほど、低いノートがさらに低くチューニングされます。ここの値を 0 にすると、平均律と同じになります。

    • 「下へ拡張」スライダ:低音部の(平均律からの)偏差を定義します。値を大きくするほど、低いノートがさらに低くチューニングされます。ここの値を 0 にすると、平均律と同じになります。

    • 「基音」ポップアップメニュー:選択したスケール用のグローバルキー(C 〜 B)を選択します。これにより、選択した音階で任意の音符を根音として参照できるようになります。